吃音者、吃音のある学生など、吃音者の就職活動は2017年現在とても困難です。
なぜ困難なのか?
それは吃音者と雇用する側採用側の企業団体、公的機関の人事部、人事採用担当者とのパイプがないことが原因です。このように人事業界とのパイプすら形成できなかったことは吃音業界の派閥抗争が大きな影響を与えているでしょう。
吃音を扱う就労移行支援事業もあまりありません。発達障害者を得意とする就労移行支援事業所でも吃音者の支援は難しいとか、情報がないとか、吃音者は障害受容ができていない人が多いので避けたいという本音がある場合もあります。
―――一般枠で「吃音」があることをカミングアウトして就職困難になる事例
2017年10月4日に放送されたNHK教育の番組。
ここでは、障害者手帳(発達障害は精神障害者保健福祉手帳の対象)
を持っていないのに、一般枠で就職活動をして、吃音があることを打ちあけるシーンが…。
一般に言われる発達障害である、自閉症スペクトラムやADHD、LDなどを持った当事者であれば、就労移行支援事業所にて「オープン就労」と「クローズ就労」について深く学ぶため。一般枠で「障害や病気、苦手なこと」があるとは絶対にカミングアウトしません。オープン就労の場合は後述するように「自分の取扱説明書」などで障害特性を解説し合理的配慮の内容を話しあいたいと採用側に伝えます。
吃音者は一般枠でも「カミングアウト」すれば採用されるだろうと考えている人が存在することになります。普通、一般枠に応募する際は「クローズ就労」といい。障害や病気、苦手なことは絶対に打ち明けません。これは就労移行支援事業所や大学のキャリア支援センターでも重大なこととして教えることです…。なぜ吃音者が就職困難者になるのでしょうか?なぜ採用活動する側が合理的配慮をするなら法定雇用率に計算したいのだけど…。障害者手帳持ってる?が通用しないのか?
外部リンク ハートネットTV 私たちの就活 吃音とともに生きる
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/summary/program/?id=44452
外部リンク 吃音のある就活生はなぜ障害者手帳を持っていない?人事採用戦略の話
http://anond.hatelabo.jp/20171012000353
―――吃音者は吃音者同士の情報しか持っていません。
吃音があるけど働いている先輩の話。
これしか情報源がないのです。
吃音のある子どもや学生、お父さん、お母さん、保護者はこのような「成功事例・成功体験」だけを信じている場合もあります。『個人の感想です。実際の効果効能を証明するものではありません』テレビの通販やインターネットの通販でよく聞くフレーズを思い出してみてほしいと考えます。子どもが吃音の場合はお父さん、お母さんが働いている組織の人事部に具体的に吃音者が採用に応募してきたら受け入れるのか?と質問してみるのも良いでしょう。その際障害者手帳を持っていたほうがいいのか?持っていなくてもいいのか?という部分も質問してみましょう。その回答が現在の日本国内の実情になります。
―――先輩吃音者の成功体験とは?
・一般枠で吃音をカミングアウトして、大いに吃って、私は吃音者だと職場でカミングアウトしているという先輩吃音者の話
・一般枠で吃音をカミングアウトしないで、吃音を隠して仕事をしている先輩吃音者
・吃音があっても、障害者手帳を持っていなくても、履歴書やエントリーシートで合理的配慮を求めれば大丈夫だという先輩吃音者
・吃音を打ち明けて採用されないなら、そんな企業団体、公的機関とは縁がなくてよかったと逆に考えろという先輩吃音者
―――雇用する側、採用側はどのような吃音者なら採用したいのか?
障害者手帳を持っていたほうが採用されやすいのか?
障害者手帳を持っていなくても、法定雇用率に計算できなくても採用するという企業団体や公的機関は本当に存在するのか?
そういったことがとても大切になりますが吃音業界には情報がまわってきません。
先輩吃音者の時代は学歴や学校推薦、2017年現在のような就職活動ではなかったということも重要なのですが。吃音以外の発達障害者の間で共有されている。カミングアウトしないなら隠し通せるなら一般枠、1%でも合理的配慮を求める、障害や病気を告白するなら障害者手帳を持っていなければいけないという貴重な重要な情報は吃音業界で共有されていないのが事実です。
発達障害のある人向け、学生向けの就労移行支援事業所であれば、オープン就労とクローズ就労について詳細に深く学ぶ時間があるため、企業団体の採用側の本音も理解しています。この点が吃音業界から抜け落ちていると考えてよいでしょう。
―――吃音者は発達障害者のように「自分の取扱説明書」などの障害特性を文書化して説明してこない人が多い
吃音のある人は履歴書、面接において口頭で、ほんの少し、ちょろっと、吃音をカミングアウトしてくる事例が多いです。
面接官や採用担当者は『この学生、吃音があるといっても。ぜんぜん吃らないな。大丈夫だろ』と心の中で、その人の価値観の中にある吃音の情報にもとづいて「うん。大丈夫ですよ。吃音があっても仕事できますよ」と認める。
入社後
考えていたよりも、吃音者が吃る。吃音が中度、重度だった。こんなに吃るときがあるとは面接ではわからなかった。
これでは仕事にならない。
吃音者側は「面接で大丈夫だ!って言ったじゃないですか!!!」っと怒る。
これは吃音者が言う「私には吃音があります。合理的配慮してください」
と
面接官、採用担当者が知っている「吃音」が100%合致していない。情報共有されていないから起こります。吃音がひどい時はどのくらいの秒数吃るのか?どういう場面で吃りやすいのか?吃るときは発話発語以外にも困りごとがでるのかどうか?これらが事前にわかっていれば別の道もあったかもしれません。
ここで発達障害者が就職活動で利用する「自分の取扱説明書」などのそれに準じた書面。発達障害特性を説明する、どう合理的配慮してほしいか?、こういう場合は助けてほしいということが書かれているモノが吃音者も面接官も、採用担当者にも必要になるのです。書面化、文書化して吃音者も雇用する側も保存しておけば、口頭の言った言わない問題にもなりませんし、採用後の配属でも合理的配慮をすることができます。上司や仲間の異動による合理的配慮し忘れも避けることができるのです。
―――色々なケースをブログ記事にまとめましたのでご覧ください。吃音者と働きたい企業団体の採用担当者さま。不明な点はメールをください。説明いたします。
吃音者と働く 職場で吃音者の合理的配慮がうまくいかないのはなぜか?
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/10/blog-post.html
就労移行支援事業所や高校・大学の進路指導や就職支援室やキャリア支援室、障害学生支援室は吃音者にどう対応すればいい?
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2016/12/blog-post.html
【随時更新 吃音Q&A】人事採用担当者の方へ 吃音者雇用ガイドライン 働く吃音者への合理的配慮とはなにか? 吃音者を採用する場合はどうしたらよいのか? 吃音者採用事例 雇用事例について
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2016/09/blog-post.html
吃音をカミングアウトしているという吃音者の先輩の就職体験談を聞くときに気をつけることとは?
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/05/blog-post_29.html
園や学校でカミングアウトする場合と就職活動でカミングアウトする場合の違い
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/05/blog-post_30.html
新卒前に学生の身分で公費負担利用できる就労支援は今後必要になるか?
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/06/blog-post_7.html
吃音者・吃音のある子どもは就労移行支援事業所や放課後等デイサービス何を基準に選択すればいいの?
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/06/blog-post.html
【吃音Q&A】吃音は発話発語の障害 そして相手、聞き手の時間を奪う障害
http://kitsuonkenkyuguideline.blogspot.jp/2017/06/q.html
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